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WORK REPORT

2013年2月24日

横がけのゴム銃 単発式





第9作目のゴム銃ができました!

今回ははじめての横がけ式の単発ゴム銃です。
銃身の上に輪ゴムを掛ける普通のは輪ゴムがタテ回転しながら飛ぶのに対し、
横がけのは、フリスビー状のヨコ回転で輪ゴムが飛んでいく感じです

この事は糸に吊るされたコインを撃つ 日本ゴム銃射撃協会の公式競技である
コインペンドラム(CP)を戦う上で、吊るされた糸の部分に対して
タテ回転で飛ぶ輪ゴムよりも、ヨコ回転で飛ぶ輪ゴムの方が断然ヒット率が高く
有利だと言われ主流となっています。

写真にも奇跡的に発射した直後の輪ゴムが
うっすら写っているのですが 何となく横向き な感じがしません?






今回のゴム銃のネーミングについてですが
P9 - Sidewinder ( ぴーきゅー・サイドワインダー)と名付けました
作者である私 ぷち の 第9作目 。
サブネームはアメリカ合衆国が開発した短距離空対空ミサイルAIM-9にあやかってみました。

横がけのゴム銃の良い所は銃身の上が自由に使えるので
前後に簡単な照準器を取り付けて精密な射撃が可能となりました

アフターメンテナンスができるように左の銃身フレームは接着せずに
ネジ2本で開けるようにしてあります







では、内部構造の説明を。
トリガーの復帰には押しバネをトリガーとグリップの間に
メインフックの復帰には弱めの引きバネを使いました。
引きバネの取り付け位置に合わせて左銃身のフレーム内側に溝を彫ってあります
右銃身のフレームにも溝を彫って ホールドフックの付いた可動部分を動かす為の
クリアランスを作っています。 この溝加工には 小型のオルファカッターを使いました

発射システムは 瞬間解放型単発式
大きめに作ったトリガーの一番後ろにピンを配置してわずかな引きでも
大きな可動範囲が出る仕組みなるように ホールドフックを制御するのはできるだけ前の方へ

見てもらえれば分かるとてもシンプルな構造になっていると思います







ホールドフック周り メインフレーム外中外との関係は こんな感じになっています







ある程度形ができてきて、いよいよ銃身前のメインフック(ピン)の
位置決めをする時が来ました。
たぶん このへん。 とか ここでアセって 適当になってはいけません。
このピンの位置や長さによって上下左右に飛んで行く輪ゴムの弾道が決まります

作り直したり 穴が複数開いたりするのが
どうしても我慢ならないので 厚紙に丸釘を通したのを銃身前に輪ゴムで止めて
試射を繰り返し繰り返し 慎重に位置決めをしました







その結果。
リアサイトとフロントサイトを結んだ先のG号標的にバッチリヒット!
その様子を動画に撮ってみました。
→ http://www.youtube.com/watch?v=TvEFNALButM







今回のゴム銃は 京都であったゴム銃の競技会で
世界ランキング上位の方の銃を試射させてもらったり
作る時のコツや発射機構、トリガーを引いた時のフィーリングなど
実際に生で見て感じさせてもらった事が非常によいインスピレーションとなりました

その他、たくさんの方からのアドバイスを頂き
インターネットを通じて発信されている情報や図面、
作業方法などもおおいに参考にさせて頂きました

特別な感謝を!
心よりお礼申し上げます。

名称:P9 - Sidewinder
発射方式:瞬間解放式 単発
全長:260mm 銃身長:150mm 全高:135mm 全幅:37mm 重量:163g
装弾数:1発  適合装弾:オーバンド16番
材質:白木集成材、シナベニヤ板、アガチス、ネジ、押バネ、引バネ、丸釘
※ グリップに使っている木の材質は不明です。


  


投稿者 ぷち : 22:23 | ゴム銃 作品集 |

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